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日本におけるリテールデータ活用ガイド

日本では依然として購買の大半が実店舗で行われており、現代のマーケティングにおいて、リテールデータは最も価値のあるシグナルの1つになりつつあります。1本ガイドでは、実購買ベースのデータを活用することで、広告主が生活者のリアルな購買行動を理解し、より関連性の高いオーディエンスを構築するとともに、オープンインターネット全体でキャンペーンを展開する方法をご紹介します。

高さの異なる3つの玉子サンドが、水平な線上に棒グラフのように並べられている。

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日本でリテールデータが重要な理由

日本は世界有数の最も洗練された小売(リテール)市場の1つです。生活者は頻繁に買い物をし、自宅、職場、通勤・通学先の近くの店舗をよく利用します。特にコンビニエンスストアは日常生活において中心的な役割を果たしており、ロイヤルティプログラムやモバイルアプリ、キャッシュレス決済、ID-POSシステムなどを通じて、リテール体験はますます密接に結びついています。

こうした環境によって、豊富な消費者インサイトが生まれています。

Eコマースは成長を続けているものの、日本における買い物の大半はいまだに実店舗で行われています。2023年時点で、EC化率は小売物販全体の約9.4%であり、90%以上の購買は実店舗で行われているのが現状です。1

同時に、日本のリテール環境におけるデジタル化の波も見逃せません。2024年には、キャッシュレス決済比率は民間最終消費支出の約43%に達し、政府目標を前倒しで達成しました。2また、ロイヤルティプログラムもアプリ化が進み、小売業者は購買、位置情報、エンゲージメントシグナルなどを通じて、消費者の行動をより深く理解できるようになっています。

マーケターにとって、これは大きなチャンスにほかなりません。リテールデータを活用することで、日本経済の大部分を支える実際の購買行動とデジタル広告を結び付けることが可能になります。

リテールデータとは何か。

リテールデータとは、小売業者が実際の消費者との接点を通じて収集するファーストパーティデータを指します。

これらには以下が含まれます。

  • 実店舗での購買履歴

  • オンラインでの購買履歴

  • ロイヤルティプログラムの利用状況

  • アプリの利用状況

  • 商品カテゴリーごとの購買行動

  • 購買頻度

  • 店舗の位置情報や地域ごとの購買傾向

推測に基づくシグナルとは異なり、リテールデータは実際の行動に根ざしているのが特徴です。人々が何を購入し、どれくらいの頻度で買い物をし、どのカテゴリーに関心を持ち、どこで購買活動が行われるかが明確になります。

そのため、年齢や性別といった大まかな属性や、推定された興味関心データだけでは捉えきれないオーディエンスを理解したい広告主にとって、非常に有効です。マーケターは、意図を推測するのではなく、実世界での購買行動に基づいてオーディエンスを構築することができるからです。


リテールデータがマーケターにもたらすメリット

リテールデータは、認知度向上からコンバージョンまで、幅広いマーケティング目標の達成をサポートできます。その本質的な価値は、消費者が実際に購入しているものに基づいて、広告主がメディアに関する意思決定を行うのに役立つ点です。

1. より関連性の高いオーディエンスを構築する

購入履歴に基づくシグナルを活用することで、マーケターは製品やカテゴリー、それらに関連する行動において、すでに関心を示している生活者にリーチできます。

飲料メーカーであれば、エナジードリンクを購入する頻度の高いコンビニエンスストアの利用客にリーチでき、化粧品ブランドであれば、スキンケア製品や化粧品を購入する生活者にリーチすることが可能です。また、家電メーカーであれば、アクセサリー、電池、ライフスタイル関連のテクノロジー製品を頻繁に購入する生活者をターゲティングできます。

これらのシグナルを活用することで、広告主は、推測に基づく興味関心や大まかなデモグラフィック(属性情報)ターゲティングだけに頼ることなく、関連性の高い広告配信が可能になります。

2. 無駄な広告費を削減する

取引データに基づいてメディアの意思決定を行うことで、広告主はより高い反応が見込めるオーディエンスに投資を集中させることができます。

これは、リテールデータがローワーファネル施策にしか使えないという意味ではありません。アッパーファネル施策においても、特定カテゴリーへの関心や、高い購買価値を持つ消費者へリーチすることで、広告の関連性向上にも役立つのです。

The Trade DeskがAttainと実施した調査によると、リテールデータを活用して効果測定を行ったすべてのキャンペーンにおいて、統計的に有意な売上の伸びが記録されています。また、同調査では、同じブランドや小売店における一般的な購入と比較して、リテールデータを活用した場合は平均取引単価が平均で23%高い結果となりました。3

3. 広告接触とビジネス成果を結びつける

リテールデータを活用することで、広告主は広告配信と購買行動の間のギャップを埋めることができます。

インプレッション数やクリック数といったプロキシ指標の最適化だけに留まらず、マーケターは購買シグナルを活用することで、キャンペーンが最も購入につながりやすい生活者に届いているかをより深く把握することができます。長期的には、こうしたインサイトを活用することで、オーディエンス戦略、クリエイティブメッセージ、広告配信チャネルプランニング、キャンペーンの最適化をより改善することができます。

4. アッパーファネル施策を強化する

リテールデータはコンバージョン施策と関連付けられることが多いですが、ブランド構築にも有効です。

The Trade Deskの調査によると、リテールデータを活用したキャンペーンは、ブランドリフト指標においてベンチマークを29%上回り、ユーザーが広告対象の商品を検討する可能性は27%高くなり、標準的なベンチマークを6%上回る結果となっています。4

広告主にとって重要なのは、購買データが購買時点だけでなく、認知から比較検討、購買までファネル全体の関連性向上に貢献できるという点です。


ファネル全体でのリテールデータの活用方法

リテールデータは、メディア戦略全体を支えることでその価値をさらに高めることができます。マーケターは、購買データに基づくシグナルを活用することで、認知度向上、比較検討促進、コンバージョン、顧客維持に向けたキャンペーンを進化させることができます。

認知

リテールデータを活用することで、広告主は生活者が購入を検討していない段階であっても、その製品やカテゴリーに関心を持つ可能性の高い層へリーチすることができます。例えば、日本市場で新製品を発売するブランドであれば、購入履歴に基づいたオーディエンスを活用することで、関連カテゴリーですでに積極的に購買活動を行っている生活者にリーチできます。

これにより、認知度向上キャンペーンにおいて、配信規模を維持しながら、より精度の高いターゲティングを実現できます。

比較検討

リテールデータを活用することで、ブランドは、関連する購買行動を示しているものの、まだ選択肢を検討している段階にある生活者のエンゲージメントを効果的に高めることができます。

たとえば、消費財ブランドであれば、関連カテゴリーの商品を購入している生活者にリーチすることができ、パーソナルケアブランドであれば、関連製品を購入している生活者にリーチすることが可能です。また、プレミアムブランドは、高価値な商品を好む生活者や、そのカテゴリーを頻繁に利用する生活者に焦点を絞って施策を展開できます。

コンバージョン

ローワーファネル施策においては、リテールデータを活用することで、広告主は強力な購買意向を示している生活者にリーチできます。これには、直近の購入者、リピーター、特定カテゴリーのロイヤルカスタマーに加え、購買頻度から短期間での再購入が見込まれる生活者が含まれます。

こうしたオーディエンスを活用することで、実際の購買行動が確認されている人々にメディア投資を集中させることができ、広告効率の大幅な向上につながります。

顧客維持とロイヤルティ

リテールデータは、再購入促進にも役立ちます。ブランドは、過去の購買パターンを活用することで、顧客維持の取り組みを強化し、近々再購入する可能性のあるオーディエンスとの関係を再構築することができます。

これにより、リテールデータを単発的なターゲティング戦術ではなく、継続的なプランニングに活用できる重要なインプットとなります。


リテールデータプロバイダの紹介:セブン‐イレブン・ジャパン

The Trade Deskは、セブン‐イレブン・ジャパンとの連携を通じて、日本におけるリテールデータマーケットプレイスを拡大し、国内最大級のリテールデータセットを当社プラットフォーム経由で広告主に提供可能になりました。

セブン‐イレブン・ジャパンは全国に約22,000店舗を展開し、1日あたり約2,000万人の顧客を抱える、国内有数の企業です。5これらのオーディエンスセグメントはファーストパーティデータのシグナルに基づいて構築されており、利用可能なデータに応じて、購買行動、製品カテゴリー、購買頻度、購入のタイミング、デモグラフィック(属性情報)などを活用することができます。

広告主にとっては、これは日本の日常生活に深く根付いた小売環境における実購買データを活用し、生活者にアプローチする新たな機会となります。

セブン‐イレブン・ジャパンのリテールデータを活用することで、マーケターは次のようなオーディエンスを活用できます。

  • 頻繁に来店する買い物客
  • 特定カテゴリー購入者
  • 高い購買価値を持つ顧客
  • 全国47都道府県ごとの地域別買い物客
  • 関連性の高い購買パターンを持つ生活者
  • 購入のタイミング、製品カテゴリー、購買頻度に基づくオーディエンス

これにより、広告主は実際の生活者の行動や地域ごとの購買パターンに合わせてキャンペーンをカスタマイズすることができます。

飲料ブランドであれば、主要な都道府県においてコンビニエンスストアを頻繁に利用する買い物客にリーチすることができ、スナック菓子ブランドであれば、該当カテゴリーの製品を最近購入した生活者にアプローチすることができます。また、日用品ブランドであれば、購入頻度を活用して、リピーターになりそうな顧客を特定できます。

より本質的な価値は、広告主が購買ベースのインサイトを活用し、より高い関連性を持ったキャンペーンの設計、配信、最適化を行える点にあります。


The Trade Deskでリテールデータを活用する方法

当社のプラットフォームKokaiでは、広告主は統合プラットフォームを通じてリテールオーディエンスを見つけ、活用可能です。複数のリテールデータパートナー間で個別にリテールデータの連携を管理する必要はなく、マーケターは一元化されたマーケットプレイスを通じて高品質なリテールデータセットにアクセスすることができます。さらに、AIによるインサイトにより、購買シグナルをより高度なオーディエンス戦略へと反映させ、継続的なキャンペーンの最適化に役立てることができます。

これにより、広告主は以下を行うことができます。

  • 関連性の高いリテールオーディエンスセグメントを発見する

  • 購買行動に基づくオーディエンス戦略を構築する

  • オムニチャネルキャンペーン全体でオーディエンスを有効化する

  • キャンペーン全体で一貫したオーディエンス戦略を適用する

  • パフォーマンスシグナルに基づいて最適化する

  • より幅広いオーディエンスインテリジェンスへのインプットとしてリテールデータを活用する

リテールデータは、キャンペーンの継続的な学習にも役立ちます。シグナルからは、どのオーディエンスが反応しているか、どの製品やカテゴリーがエンゲージメントを高めているか、どのメディア投資がより大きな成果を生み出しているかを把握できます。

リテールデータを効果的に活用すれば、プランニングや最適化のシグナルとなり、キャンペーンのライフサイクル全体にわたってパフォーマンスを高めることができます。これにより、変化する生活者の行動に継続的に適応する、AI主導の意思決定を実現できるようになります。


活用のためのチェックリスト

このチェックリストを使用し、リテールデータが日本市場向けのキャンペーンをどのように活用できるかを評価することができます。

1. 事業目標を明確にする

  • 認知向上、比較検討促進、購買促進、再購入促進など、どの段階を目指しているか

  • どの製品、カテゴリー、オーディエンスの行動が最も重要か

  • どのような成果をもって成功と判断するか

2. オーディエンスの機会を特定する

  • 既存顧客、特定のカテゴリー購入者、新規見込み客のどこにリーチしたいか

  • 全国規模が必要か、地域単位の精度が重要か

  • 購買頻度、カテゴリー別の行動、購入タイミングは重要か

3. 利用可能なリテールセグメントを評価する

  • どのリテールデータパートナーが最も関連性の高い購買シグナルを提供しているか

  • そのセグメントは実際の購買行動を反映しているか

  • そのオーディエンスは活用するのに十分なスケールがあるか

4. オーディエンスとメディア戦略を結びつける

  • どのチャネルがキャンペーンの目的に最適か

  • カスタマージャーニー全体を通して、どのように一貫したメッセージングを維持するか

  • リテールデータが、関連性向上や広告費削減で貢献できるポイントはどこか

5. 効果測定方法を設計する

  • どの指標が事業目標に最も直接的に結びついているか

  • オーディエンスのパフォーマンスをどのように評価するか

  • どのようなシグナルがキャンペーン中の最適化に役立つか

6. キャンペーンの教訓を活かして、次の施策へ活用する

  • 最も反応の良かったオーディエンスはどれか

  • 最も成果を生んだチャネルや配信環境はどれか

  • 購買データから得られたインサイトは今後のプランニングにどのように役立つか


日本におけるリテールデータ活用の次なるステップ

リテールデータは、日本におけるよりスマートな広告運用を支える基盤となりつつあります。購買データに基づくシグナルの活用が進む中、広告主はメディア投資と実際の消費者行動をこれまで以上に密接に結び付けることが可能になります。

セブン‐イレブン・ジャパンのリテールデータが加わったことで、日々の購買行動、カテゴリー別の行動パターン、地域ごとの購買傾向に基づいた、より精度の高いキャンペーン設計が可能になります。関連性を高め、無駄な広告支出を削減し、効果測定可能な成果を追求するブランドにとって、リテールデータはより精緻で説明責任のあるマーケティングを実現する強力な手段となります。

日本でのリテールデータ活用に関する詳細については、担当のアカウントマネージャーにお問い合わせください。

まだThe Trade Deskと提携されていない方はお気軽にお問い合わせください。


本情報は参考情報として提供されるものであり、将来のパフォーマンスを表明または保証するものではありません。

出典:

1. 経済産業省(METI)「2023年(令和5年)度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」、2024年9月25日

2. 経済産業省「2024年(令和6年)のキャッシュレス決済比率を算出しました」、2025年3月31日。

3. The Trade Desk CPG & QSR campaigns measured by Attain(Attain「The Trade Desk CPG・QSRキャンペーン効果測定データ」)2025年

4. Aggregated data based on 18 campaigns that ran on The Trade Desk platform from September 2024 – January 2025.(2024年9月から2025年1月にかけてThe Trade Deskプラットフォーム上で実施された18のキャンペーンに基づく集計データ。)

5. 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン「企業概要」、2026年6月閲覧株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、「社長あいさつ」、2026年6月閲覧